Kくんの夢

突然僕の部屋にやってきたKくんは面白い物を見せるからと
ファミコンをテレビに接続し始めるのです。
電源を入れ待つこと数分、ブラウン管には読み取れない記号と
怪しい模様が浮かび上がり、スピーカーからは始め聞き取りにくい
ひそやかな早口声がしたかと思うと、突如かん高く響き渡る電子音が
遠くの方から徐々に近付いてくるように大きくなっていき、
しまいには部屋中に鳴り響き出したところで、
あわてて僕は電源を落としました。
ファミコン本体には何もカセットが差さっていませんでした。
Kくんは普段見せた事もないような不敵な笑みを浮かべ
「どうです?これ。イイでしょ」などと嬉しそうに語るのです。


朝起きると鼻風邪をひいていました。